第三回 「なぜジブリキャラのオモチャは少ないのか」

カテゴリー │コラムスタジオジブリ

 国民的人気のスタジオジブリだが、意外とマーチャンダイジング、キャラクター商品が少ないことに気づく人は多いと思う。ディズニーなどは、マーチャンダイズの嵐だが、「トトロチョコ」とか「ナウシカガム」とか聞いたことがないだろう。立体フィギュアにしても驚くほど少ないし、三鷹の森ジブリ美術館で売られている商品にしても、高い価格帯の商品が多く、ガチャガチャのように気軽に買えるものは少ない。

 これはひとつは、それだけ自社のキャラを大事にしているということの表れだろう。

 例えば、お菓子を出すとなると、そのパッケージは当然のごとく捨てられてしまう。トトロがプリントされていようが、ジジがプリントされていようが、包み紙は破られてポイとゴミ箱行きだ。そういうのがイヤなんだと思う。とくにトトロはジブリの中でも別格だ。ちなみに以前に無料配布された、トトロのLINEスタンプは、宮崎監督ではなく、鈴木プロデューサーが描いたものだ。宮崎監督の描いたトトロをバラ撒くわけにはいかないという、鈴木プロデューサーの親心(違うかw)なんだと思う。

 それとこれも、筆者の個人的意見なのだが、宮崎監督自身、このようなマーチャンダイジング主義には否定的だと思っていると思う。というのも、ジブリキャラが国民的人気になった「魔女の宅急便」以降、宮崎監督は実は作品の中で、それほど一般ウケしそうな、アイコニックでカワイイキャラを創っていない。宮崎監督ほどの力があれば、そんなことは簡単なハズなのだが「紅の豚」にしても「もののけ姫」にしても、トトロ的なキャラは出てこない。「千と千尋」なんてあんなに魑魅魍魎が出てきているのに、どれもイマイチ子供ウケしそうにない。いたるところで、自分の創ったキャラが氾濫するのを見るのがイヤだ、基本ヘソ曲りの宮崎監督ならやりかねないことだと思う。

 またジブリは昔からのつながりをとても大切にしている。昔からジブリの商品を作っているメーカーがあるので、もし海洋堂とかも作るようになれば、そっちの商品が売れなくにってしまう危険性もある、そういうこともイヤなのだ。


 さて、いまジブリは小休止の状態だ、次の作品も発表されていない。まだ宮崎監督に下りてくるアイデアがないのだろう。アカデミー賞の授賞式で、これからも“短編”はつくるとヤル気満々のことを言っているので、そこは期待してもいいと思う。よく「トトロの続編が見たいです」という人がいるけれど、その人は、以前に宮崎監督のつくった14分の短編「めいとこねこバス」を知っているのだろうか。これは「トトロ」の番外編的位置づけで、ある日のメイとこねこバスとの交流を描いた、短編ながら傑作だ。こういうのをチェックしてから言ってほしいと思う。


コラム:額田久徳


同じカテゴリー(コラム)の記事画像
怪奇物大索戦 クラウン
怪奇物大索戦 「ルマルシャンの箱」
怪奇物大索戦号外 怪奇映画ウイーク
怪奇物大索戦 フランケンシュタインの怪物2
怪奇物大索戦 フランケンシュタインの怪物1
第4回 「ナウシカ」の続編はあるの?
同じカテゴリー(コラム)の記事
 怪奇物大索戦 クラウン (2015-03-26 14:47)
 怪奇物大索戦 「ルマルシャンの箱」 (2015-02-27 16:00)
 怪奇物大索戦号外 怪奇映画ウイーク (2015-02-23 17:13)
 怪奇物大索戦 フランケンシュタインの怪物2 (2015-02-13 15:30)
 怪奇物大索戦 フランケンシュタインの怪物1 (2015-02-09 14:26)
 第4回 「ナウシカ」の続編はあるの? (2015-02-04 11:02)


上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。